土間
どま
土間とは、室内で床材を敷いていない、地面が露出した場所です。
土間とは、玄関などにあって、地面と同じ高さで床材を敷いていないところです。屋外と屋内の中間的な位置にあり、日本の伝統的な家屋では台所や納屋は土間とされていました。
土間は、古くは、土に石炭・ニガリなどを混ぜて叩いて固めたもので、
三和土(たたき)とも言われていました。土足で作業する場所で、かつての民家では生業の重要な作業空間でした。
現在では、土間はコンクリートや
珪藻土、タイル、石などで仕上げられ、和の趣を取り入れたオシャレな空間として、自由な視点で採用されているようです。
珪藻土
珪藻土とは、およそ1000万年前の植物プランクトンの一種、珪藻の死骸が堆積して化石化したものです。珪藻の種類は10万種類以上といわれ、珪藻土の種類なども数十種類に上り、特徴は異なります。
珪藻土の主成分は二酸化ケイ素で、ダイアトマイトとも呼ばれ、粒子はごく微細な孔を無数に持っています。その細孔の機能によって優れた吸放湿性を発揮します。
珪藻土の利用領域は多方面で、研磨剤やろ過の補助剤、ダイナマイト、七輪などの材料としても使用されます。建材としては、調湿性に加えて耐火性や断熱性にも優れているため、壁材などに利用されます。珪藻土の壁材は、吸水性、吸湿性、調湿効果、耐熱性などのほか、消臭効果や防カビ効果、結露の防止などに効果を発揮します。
三和土
三和土とは、土間仕上げの一種で、本来は土をたたき締めた土間を指します。土に苦汁(にがり)と石灰を混ぜて練ったものを塗り、何度もたたき締めて固めます。3種類を混ぜるので、三和土と書いたといわれています。土は花崗岩や安山岩が風化したものが良いとされ、長崎の天川土や愛知県の三州土、京都の深草土が有名です。
現在では、コンクリートなどで仕上げたものも、三和土と呼ぶこともあります。
本来の、土を使った三和土は、夏場などはあまり温度が上がらず、すがすがしさや省エネ効果があり、現在の家屋に採用する例もあります。