地盤調査
じばんちょうさ
地盤調査とは、地質や地盤の強度を調べることです。
地盤調査とは、建物などを建てる際に、地盤の性質や強度などを調べることです。地盤調査によって、建物が安全に支えられるかどうかを把握し、必要に応じて
地盤改良工事や構造の設計を行います。
地盤調査の方法には、スウェーデン式サウンディング試験(SWS)、ボーリング調査(標準貫入試験)、表面波探査法、サンプリングなどがあります。宅地ではSWSが一般的で、先端がキリ状の器具に荷重をかけて地盤の強さを測定します。SWSは
敷地の5ケ所以上の測定が基本で、コストは1ケ所につき2~3万円が相場です。マンションやビルなどを建設する際には、ボーリング調査を実施します。最も基本的な地盤調査で、
地耐力を測定すると同時に、土を採取して地質も調べます。表面波探査法は、地表から地中に振動波を発信して地盤の固さを調べるもので、SWSとボーリングの中間ぐらいの精度です。
地盤改良
地盤改良とは、建物の基礎地盤を安定させるため、地盤自体の強度を高めることをいいます。軟弱な地盤に対して、液状化や地盤沈下などによる被害を避けるために施される工事の一つです。
地盤改良の方法には、地盤の中の水を抜く方法や、地盤に地盤固化材を混ぜて固める工法があります。地盤を固める工法は、軟弱地盤の深さによって適する工法が異なります。2m以内程度と比較的浅い場合には、地盤全面にわたって元の土とセメント系固化材を混ぜ合わせて固める、表層改良工法が一般的に採用されます。軟弱地盤が深部に及ぶ場合や超軟弱地盤の場合には、セメントミルク(セメント系固化材と水を混ぜたもの)を地盤の中に注入撹拌して、柱状の改良杭をつくる杭状改良工法が選択されます。そのほか、砕石を用いる工法などもあり、さまざまな地盤改良技術の発展がみられます。
敷地
敷地とは、建物が立っているか、これから建物を建てる土地のことです。敷地面積は、その土地の面積のことで、水平投影面積をいいます。水平投影面積とは、土地や建物を真上から見たときの面積で、傾斜や凹凸があっても、水平として測定した面積になります。
敷地面積には、登記簿に記載された登記簿面積(地積)と実測面積が異なっている場合があります。そのため、土地の売買契約などにおいては、土地家屋調査士などの専門家による実測をしてからというのが鉄則です。
なお、住宅を建てるために土地を購入するときには、接道条件などによっては、土地面積の一部が敷地面積に算入できないので、注意が必要です。また、敷地面積だけでなく、建物の配置や駐車場のスペースなども考慮しましょう。
地耐力
地耐力とは、地盤が建築物などの重みにどの程度耐えられるか、また、地盤沈下に対してどの程度抵抗力があるかを示す指標です。単位面積あたりの荷重で表現し、t/m2や、kN/m2の単位で表わします。
地耐力は、地質調査の結果から得られた支持力(何t/m2の荷重まで地盤が破壊しないか)と、地盤沈下が予想される地盤に対しては、何t/m2までなら許容沈下量に収まるかの2つの要素を測定し、低い方の数値を地耐力として採用します。これを長期許容地耐力と呼びます。
長期許容地耐力は、地質や建築物の重さや基礎のつくりかた、地下水位などによって変わってきます。そのため、地耐力に応じた地質改良や基礎構造が必要です。