ゾーニング
ぞーにんぐ
ゾーニングとは、建築やインテリアにおいて、大まかに配置を決めることです。
ゾーニングとは、建築や
インテリア計画における設計計画のプロセスの一つです。空間を機能や用途別に分けて、それぞれに必要な広さや位置をゾーンとしてとらえ、相互の関係をみながら空間全体の中での位置関係を決めます。
住宅の設計では、家族みんなが使う「パブリックスペース」と、個室などの「プライベートスペース」に分けて考える方法があります。また、
二世帯住宅などでは、親世帯スペースと子世帯スペース、共用スペースに分けて考える方法があります。機能や用途面から全体像をとらえて配置していくことで、暮らしやすい間取りや使い勝手のよい設備を追求するものです。
建物の上下階に渡って垂直に空間配分するものをバーチカルゾーニングといい、水回りの位置や上下階での音の響き方なども配慮されます。水平空間の配分はフロアゾーニングといいます。ゾーニングには
家事動線などの暮らしやすさや、住む人のライフスタイルに応じた空間配置が考えられます。
なお、ゾーニングとは、
敷地全体の配置を意味する場合や、街づくりにおけるグランドデザインとして使用されることもあります。
インテリア
インテリアとは、室内の装飾品のことです。室内の内装や照明、家具・調度品などをいいます。
建築用語では、建築物の外部を意味するエクステリアに対して、室内の装飾全般を意味します。インテリアデザインは、壁や天井・床などのカラーや素材のもつ風合い、階段やドア、ニッチのデザイン、照明、家具、住宅設備機器など、室内環境をトータルデザインすることになります。
暮らしの快適さを左右するインテリアは、豊富な商品から選べるだけにセレクトが難しくもあり、ライフスタイルや好みに合わせて選ぶ楽しみもあります。新築やリフォームの際には、幅広い知識をもったインテリアコーディネーターに相談するのもいいでしょう。
二世帯住宅
二世帯住宅は、親世帯と子世帯の二世帯がともに暮らすための住宅です。それぞれの世帯が心地よく暮らせて、適度な距離感でコミュニケーションがとれるよう、様々な工夫が施されます。
二世帯住宅の間取りには、特に定まったものはありません。世帯間の独立性を重視するか、コミュニケーションを重視するかなど、その家族によって好まれる間取りは違ってきます。また、敷地の広さや予算によっても工夫が必要です。玄関や浴室、リビングなどを共有する例もあれば、それぞれ別に設けるケースもあります。
二世帯住宅での暮らしを楽しいものにするには、プライベート空間と共有空間を上手く使い分けることが大切だと言われています。ほどよい独立性を維持しつつ、子育てや介護などで協力できるといった、長く気持ちよく暮らせるための空間デザインに、二世帯住宅ならではの配慮が見られます。
敷地
敷地とは、建物が立っているか、これから建物を建てる土地のことです。敷地面積は、その土地の面積のことで、水平投影面積をいいます。水平投影面積とは、土地や建物を真上から見たときの面積で、傾斜や凹凸があっても、水平として測定した面積になります。
敷地面積には、登記簿に記載された登記簿面積(地積)と実測面積が異なっている場合があります。そのため、土地の売買契約などにおいては、土地家屋調査士などの専門家による実測をしてからというのが鉄則です。
なお、住宅を建てるために土地を購入するときには、接道条件などによっては、土地面積の一部が敷地面積に算入できないので、注意が必要です。また、敷地面積だけでなく、建物の配置や駐車場のスペースなども考慮しましょう。
家事動線
家事動線とは、調理や洗濯、掃除など、家事をする際に、家の中を人が移動する動きを、ラインとして表すものです。人の移動をラインで表したものを、「動線」といいます。住宅内の「動線」には、家事動線のほか、日常生活での移動を表す「生活動線」があり、また、介護などに伴う移動は「介護動線」と呼びます。
家の間取りを考える上で、動線が短いほど効率がよくなります。家事動線は、効率的に家事をこなすために重要な視点です。
例えば、調理をしながら洗濯をするなど、家事は「ながら」でこなしますが、キッチン、洗面室、バスなどが直接出入りできると、移動がスムーズになります。また、洗濯機置場と物干し、取り込んだ洗濯もののアイロン掛け、収納なども、動線が短いと家事がラクになります。
また、子どもが小さいうちは、キッチンからリビングが見渡せるなど、家事をしながら子どもを見守れる配置も重要です。
現在の分譲マンションや分譲住宅では、家事動線に配慮した間取りが提案されていますが、使い勝手の良さは人によって異なります。モデルルーム見学などの際には、一日の家事を具体的に想定してみるのがいいでしょう。