軽量床衝撃音
けいりょうゆかしょうげきおん
軽量床衝撃音とは、上階から響く軽くて高い床衝撃音です。
軽量床衝撃音とは、上階の床にスプーンなどを落としたり、スリッパで歩くときなど、比較的軽くて高い音が響いてくるものです。
床の遮音性能は、L
L値で表します。タッピングマシン(軽量床衝撃音を測定するための音源器具)などで床を叩く音が階下の部屋で聞こえる音量を測定します。
LLは数値が小さいほど、遮音性に優れています。
住宅性能表示制度による等級では、LL-60相当(等級2)がやや低い遮音性能、LL-55相当(等級3)が基本的な遮音性能、LL-50相当が優れた遮音性能、LL-45相当が特に優れた遮音性能、と定められています。
なお、遮音対策には、二重床にするなどの構造的な対策や吸音性の高いカーペットを敷くなどの方法があります。
住宅性能表示制度
住宅性能表示制度とは、住宅の性能を適切に評価するための制度です。「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づいて、2000年に制定されました。
住宅の性能を分かりやすく表示するために、構造耐力、省エネルギー性、遮音性などに関して共通の表示ルールと評価基準を設け、専門の第三者機関が性能評価を行い、「住宅性能評価書」を交付します。「住宅性能評価書」は、国土交通大臣によって指定を受けた「指定住宅性能評価機関」に申請し、設計段階で審査を受ける「設計住宅性能評価書」と工事完了後に審査を受ける「建設住宅性能評価書」があります。
新築住宅では、構造の安定、火災時の安全、劣化の軽減、維持管理への配慮、省エネ対策、シックハウス対策、窓の面積、遮音対策、高齢者への配慮、防犯対策の10分野について、等級や数値で評価されます。また、新築住宅で契約書に住宅性能評価書を添付した場合には、評価書に表示された性能が契約とみなされます。また、建設住宅性能評価書が交付された住宅に万一トラブルが発生した場合には、指定住宅紛争処理機関が紛争処理に当たってくれます。
中古住宅では、現況検査と性能評価が行われます。
L値
L値とは、床衝撃音が階下でどの程度聞こえるか、音の大きさを表す指標です。
床衝撃音とは、人が歩いたり、床に物を落としたりしたときに、床の振動によって階下に伝わる音です。建物の構造によって伝わり方が異なります。
床衝撃音は2種類に区別されます。人が歩く、子どもが走る、などで発生する重くて鈍い音を重量床衝撃音といい、LHで表示します。スプーンを落とすなど物が落下した音や、椅子などを引きずるなどの軽くて高い音を軽量床衝撃音といい、LLで表します。
L値は、数値が小さいほど遮音性能が優れています。