準不燃材料
じゅんふねんざいりょう
準不燃材料とは、一定基準の不燃性について認定を受けた建築材料です。
準
不燃材料とは、不燃性能についての技術水準を国土交通大臣が認定しているものです。
建築基準法では火災に備えて防火材料の規定を定めています。防火材料は、「
不燃材料」「準
不燃材料」「
難燃材料」の3つのグレードがあります。そのうち「準
不燃材料」は、「
不燃材料」に準じる性能をもつもので、通常の火災によって、加熱が始まってから10分以上燃焼しないことが要件です。また、外部仕上げは、変形・溶融・亀裂がおきないこと、内部仕上げは、避難にあたって有害なガスや煙を発生しないことが要件となっています。
不燃材料には、厚さ9mm以上の
石膏ボード、厚さ15mm以上の木毛セメント板、厚さ9mm以上の硬質木片セメント板、厚さ30mm以上の木片セメント板、厚さ6mm以上のパルプセメント板などがあります。
なお、住宅のキッチンや
浴室などの
内装仕上げには、
不燃材料または準
不燃材料を使用しなければなりません。
建築基準法
建築基準法とは、建物を建てるときの基本的な法律です。建築物の敷地・構造・設備・用途の最低基準を示し、用途地域や日影規制などエリアによって守るべき事項などが定められています。建物の利用者や近隣住民の生命・健康・財産を守ることを目的に、1950年に施行されました。基準の具体的な技術水準などは、建築基準施行令や施行規則などで詳細が規定されています。また、基準が実効性をもつように、着工前の建築確認や工事中の中間検査、完了検査、違法建築物の是正措置なども定められています。
建築基準法はこれまでに何度も改定を重ねています。1981年には現在の耐震基準が導入、2003年にはシックハウス対策の規定導入、2007年には耐震偽装事件を受けて建築確認審査の厳格化が図られました。中古マンションを選ぶ際には、いつ建てられたかによって基準が異なるため、築年は大まかな安全性を見るときの一つの目安にもなります。
石膏ボード
石膏ボードは、焼き石膏に軽量材を混ぜて加圧形成し、その両面をボード用原紙で被覆して板状態にしたものです。プラスターボード(Plaster Board)ともいいます。
石膏ボードは、耐火性、断熱性、遮音性、加工性に優れ、また、芯材の石膏が熱や湿気による収縮性が少ないために寸法変化がほとんどないなどの特性があります。軽量でコストパフォーマンスもよく、壁や天井などの下地に使用されます。
用途によって、化粧石膏ボード、耐水・防火石膏ボードなどがあり、また、構造材として準耐火構造に対応する強化石膏ボード、防湿ボード、防音ボードなど機能が付加されています。
浴室
浴室とは風呂場のことです。日本では、浴槽と洗い場があるのが一般的です。
浴室には在来工法とユニットバスがあります。在来工法では広さや素材などを自由に選べる利点がありますが、費用は高めです。最近は工場生産されたユニットバスが主流で、広さやデザイン、品質も豊富です。間取図には数値が表示されていることがありますが、「1618」であれば浴室の内側のサイズが1,600mm×1,800mmとりなります。
浴室を考えるときには、浴槽の広さと体を洗うスペースのバランスが大切です。子どもと一緒に入ったり、介護が必要であれば、洗い場を広めにとるのがいいでしょう。
また、浴室は湿気のこもりやすい場所なので、換気や掃除のしやすさも重要です。一戸建ての場合に、従来は浴室を1階に設けるのが一般的でしたが、最近では2階に設けるケースも増えています。
内装
内装とは、建物における内部の仕上げや室内の装飾、付随する設備などをいいます。床や天井、壁などの仕上げや装飾、室内の扉、家具、キッチンなどの下地や仕上げ材、造作建具、照明などを指します。
内装に用いる建材や仕上げ材などは、製品によって価格の幅も大きく、特性も異なります。新築時やリフォームに際しては、ライフスタイルや用途、こだわりに応じた建材などの選択が可能です。
例えば床では、地元産の檜や杉などを用いた無垢材のフローリングで、木の香りや肌触り、耐久性、高級感、自然との調和といったものを手に入れることもできます。一方、子どもが汚したり傷つけることを前提に、掃除のしやすいクッションフロアにすることも選択肢の一つです。
内装の設えは、美観と機能の両面があり、耐火性や防音性など機能面の配慮も大切です。
不燃材料
不燃材料とは、不燃性能について国土交通大臣が認定しているものです。建築基準法では火災に備えて防火材料の規定を定めています。防火材料は、「不燃材料」「準不燃材料」「難燃材料」の3つのグレードがあります。そのうち「不燃材料」は、通常の火災によって、加熱が始まってから20分以上は燃焼しないこと、内部仕上げは、避難にあたって有害なガスや煙を発生しないことが要件となっています。
不燃材料の認定には、不燃性試験または発熱性試験に合格する必要があります。
不燃材料には、コンクリート、れんが、瓦、陶磁器製タイル、繊維強化セメント板、厚さ3mm以上のガラス繊維混入セメント板、厚さ5mm以上の繊維混入ケイ酸カルシウム板、鉄鋼、アルミニウム、金属板、ガラス、モルタル、漆喰(しっくい)、石、厚さ12mm以上の石膏ボード、ロックウール、グラスウール板が挙げられます。
防火地域や準防火地域、建築物の規模や使用目的によって、屋根や外壁などに不燃材料の使用が義務付けられています。
難燃材料
難燃材料とは、難燃性プラスチックや難燃性合板など、燃えにくい建築材料のことです。
難燃材料とは、不燃性能についての技術水準を国土交通大臣が認定しているものです。建築基準法では火災に備えて防火材料の規定を定めています。防火材料は、「不燃材料」「準不燃材料」「難燃材料」の3つのグレードがあります。そのうち「難燃材料」は、通常の火災によって、加熱が始まってから5分以上燃焼しないこと、避難にあたって有害なガスや煙を発生しないことが要件となっています。
難燃材料には、厚さ5.5mm以上の難燃合板や厚さ7mm以上の石膏ボードが挙げられます。ほかに、紙・木材・ゴム・プラスチック・繊維などの可燃性の素材に難燃剤を添加した多種多様な建材があります。
なお、難燃剤の健康に及ぼす影響が指摘されていますが、安全性を検証している難燃剤もあるようです。