つなぎ融資
つなぎゆうし
つなぎ融資とは、新規に住宅を購入する場合において使用される融資で、本来の融資が開始される前のつなぎとしての役割を果たす融資のことです。
つなぎ融資とは、新規に住宅を購入する場合において使用されます。例えば、公的融資による融資がローン実行までに間に合わず、支払うべき資金が不足することが考えられます。その際、民間のローンから短期的に借入を行い、必要な資金を支払うというものです。本来の融資が開始される前のつなぎとしての役割を果たすため、つなぎ融資と言います。
つなぎ融資は、資金繰りのタイミングから生じる建築会社等への支払い滞納を防げるというメリットがあります。一般的に、建築会社等には工事の進捗状況に応じて、
手付金、
中間金、住居完成時の残金を支払わなければなりません。また、住居が完成しても残金の支払いが完了しないと建物は注文者の所有物にならないのです。しかし、
住宅ローンは自分名義の建物や土地でなければ実行されません。また、住居の引き渡しから融資実行までにはおおよそ2カ月ほど必要です。そのため、
住宅ローンが実行されるより前に建築会社等への支払いをスムーズに済ませる為にはつなぎ融資が有効なのです。
ただし、つなぎ融資には注意点もあります。全ての金融機関が取り扱っているわけではないこと、金利や手数料が必要ということが挙げられる為、自己資金の状況から使用を判断すべきでしょう。
住宅ローン
住宅ローンとは、個人が住宅を購入・建築する資金として利用できる融資のことです。住宅ローンには、「銀行ローン」「フラット35」「財形住宅融資」などがあります。
民間金融機関による融資は、都市銀行、地方銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、ノンバンク、モーゲージバンクなどが取り扱っており、多彩な商品があるので選択肢は豊富です。金利も「変動型」「一定期間固定型」「全期間固定型」から選ぶことができます。「フラット35」は民間金融機関と住宅金融支援機構が提携している長期固定金利型住宅ローンです。また、職場で財形貯蓄を行っている人が受けられる「財形住宅融資」もあります。そのほか、共済組合や生保ローン、JAの組合員向けローンなど、様々なものがあります。売主が提携ローンを用意している場合もあります。
これらのローンの中から、自分が受けられるローンを把握し、無理のない返済計画を立てることが大切でしょう。住宅ローンは必ずしも一つにする必要はなく、変動型の銀行ローンとフラット35を組み合わせたり、夫婦で返済期間の異なるローンを組むことも可能です。たくさんの選択肢があるので、ファィナンシャルプランナーなどに相談しながら、自分たちに合うプランを選択するのが賢明です。
手付金
手付金とは、売買契約や賃貸借契約時に支払われるお金です。
手付金には3つの性格があります。1つは、契約成立の証拠となる「証約手付」。もう1つは、債務不履行の際の損害賠償額の予定を兼ねるまたは違約罰とする「違約手付」です。そしてもう1つが「解約手付」という性格で、不動産取引では特に重要です。「解約手付」とは、手付を支払った方は手付放棄で、相手方は手付倍返しで、契約を解除できるというものです。
手付金の性格については、当事者間で取り決めることができますが、特に定めない場合は「解約手付」とされます。不動産会社(宅地建物取引業者)が売主の場合には、手付金は「解約手付」とみなされます。また、宅建業者は売買代金の2割を超える手付金は受け取ることはできません。加えて、手付金が1000万円を超えるとき、あるいは未完成物件の場合に売買代金の5%を超えるとき、完成済み物件では売買代金の10%を超えるとき、手付金の保全措置が義務付けられています。
中間金
中間金とは、不動産の売買契約や建築工事請負契約を結んだ後に、建物の引き渡しまでの間に支払われるお金のことです。特に、土地を買って家を建てるときなど、建築費用については3回程度に分けて支払うことが多いようです。残金は建物の引き渡し時に清算します。建築工事請負契約では、中間金は「上棟」のタイミングで支払うケースが多いようです。
家を購入するときや、家を建てるときには、その金額だけでなく、いつまでにいくら支払うのかについても確認しましょう。
なお、中間金を支払った後に、買主が契約の解除を申し出た場合、手付金は返ってきませんが、一般的には中間金は返金されます。