共益費
きょうえきひ
共益費とは、家賃とは別に支払う管理費用のことです。
共益費とは、賃貸住宅で毎月の家賃とは別に、建物全体の清掃や維持
管理費、警備費用、
共用部分の電気使用量、消耗品交換、補修などのために支払う費用をいいます。賃貸契約の際に、共益費の金額が記載されることがあります。ただし、契約内容によっては、賃料の中に共益費が含まれている場合もあります。
なお、
フリーレントの物件は、家賃無料の期間であっても共益費の支払いはあるのが一般的です。
共益費は、基本的には賃料と同じ扱いで、
消費税はかかりません。
消費税
消費税とは、物やサービスを消費したときに払う税金です。間接税の一つで、税金を払うのは消費者ですが、納税するのはその税金を預かった事業者となります。
不動産の取引も消費税は発生しますが、課税対象になるものと、ならないものがあります。
住宅を購入した場合、建物には消費税がかかりますが、土地は非課税です。家屋を建築したり増築した場合には、建築費用に対して課税されます。
賃貸の場合は、住宅として使用される貸付は非課税です。事務所や店舗に使用される貸付は課税対象となります。また、駐車場は課税対象ですが、地面の整理や区画建物が設置されない状態で駐車スペースに使用している場合は、土地の貸し付けとみなされて非課税となります。
なお、消費税増税によって住宅取得者の負担が増大することへの対策として、住宅ローン減税や投資型減税の拡充、すまい給付金などの措置が講じられています。
管理費
管理費とは、マンションの共用部分などの維持管理のための費用です。費用は、共用施設や設備の点検・保守、敷地や共用部分の清掃費、管理人の人件費、共用部分の水道光熱費、損害保険料、管理組合運営費または管理会社への委託手数料などです。費用を1戸当たりの月額に割り振って、マンションの区分所有者が管理組合に支払います。
管理費は月額2万円前後が一般的ですが、管理の内容によって金額は異なります。マンションの中には、住民が持ち回りで清掃などを行って、管理費を節約しているケースもあるようです。
なお、マンションの維持管理に必要なものとして、長期的な修繕費用がありますが、こちらは修繕積立金として積み立てます。
賃貸マンションなどで、家賃と別に共用部分の維持管理費として支払うものも、管理費または共益費といいます。
フリーレント
フリーレントとは、入居後一定期間の家賃を無料にするというものです。広告などに「○ヶ月フリーレント」と表示されていると、その期間の家賃が無料になるということです。契約形態の一種で、1ヶ月から3ヶ月、なかには6ヶ月間無料という物件もあります。
フリーレントの目的は、早期に空室を埋めることです。その際に家賃を値下げすると、他の入居者とのバランスの問題が生じます。また、投資用マンションなどでは、賃料を基準に利回りを算出するので、家賃を下げると利回りが落ちてしまいます。そこで、家賃を下げずに速やかに空室を埋めるために、フリーレントという契約形態が登場しました。
入居者にとっては入居時に初期費用を抑えられるメリットがあります。ただし、一定期間内の解約については違約金などの支払いが必要となります。契約内容をしっかり確認することが大切です。
共用部分
共用部分とは、マンションやオフィスビルなどの区分所有権建物で、区分所有者全員のための施設や付属部分のことです。専有部分以外のすべてが共用部分として扱われます。
具体的には、エントランス、共用廊下、階段、エレベーターホール、機械室、駐車場など専有部分に属さない建物のほか、メーターボックスやバルコニー、内外壁、床スラブ、パイプスペースなども共用部分として扱います。また、建物に付属するエレベーター設備、電気設備、給排水設備、インターネット通信設備、宅配ボックスなど、専有部分に属さない付属設備は共用部分となります。そのほか、管理人室や集会室など、性質上共用部分とみなされるもの、規約によって共用部分とされる部分などです。
共用部分は、区分所有権者全員で所有権を共有します。