防犯モデルマンション登録制度
ぼうはんもでるまんしょんとうろくせいど
防犯モデルマンション登録制度とは、犯罪に遭いにくい構造・設備のマンションを登録する制度です。
防犯モデルマンション登録制度とは、安心して暮らせる地域社会を実現するために、防犯上犯罪に遭いにくい構造・設備に配慮したマンションを「防犯モデルマンション」として登録する制度です。警察庁と国土交通省が示した「防犯に配慮した共同住宅の設計指針」をもとに、各地の防犯協会連合会が審査基準を定めています。
例えば「大阪府防犯モデルマンション登録制度」では、「外部から建築物に侵入しにくい構造」「
共用部分の見通しを確保した構造」「エレベーター内に
防犯カメラ、非常通報装置などの防犯設備」「
駐車場等の明るさの確保など盗難防止設備」「
ピッキング困難な錠と補助錠の設置」といった基準を設けています。
駐車場
駐車場とは、自動車の駐車のための施設です。
車の所有には駐車場があることが義務付けられており、自宅から2km以内に駐車場がなければ書庫証明が取れません。
一戸建ての場合には、駐車場は設備の種類により、車庫、カーポート、カースペースなどがあります。マンションなどの場合には、設備によって平置き駐車場、自走式駐車場、機械式駐車場などがあります。都心部のマンションには総戸数に対する駐車可能台数が少ないものがあり、管理組合との間で期間を決めて賃貸するのが一般的です。
なお、最近ではカーシェアリングなどによって駐車場確保の問題や車の維持管理コストの削減、省エネなどに対応する動きもあります。
ピッキング
ピッキングとは、特殊な工具で不正解錠して侵入する手口をいいます。カギなしで錠を開ける手口で、防犯性の低いものは10秒以内で解錠されることもあるようです。
ピッキング対策としては性能の高い錠を採用することのほか、補助錠の設置などで解錠に要する時間がかかるようにすることが有効だといわれています。また、扉自体を強固なものにすることも大切です。ピッキングに強いカギの性能については、全国防犯協会連合会の『防犯性能の高い建物部品』として登録された目録を参考にすることもできます。
防犯カメラ
防犯カメラとは、建物や敷地内への侵入を監視するカメラです。個人宅では玄関や門、マンションではエントランスやエレベーター内などに設置されます。
防犯カメラは、画像の録画や映像の送信を行います。インターホンに付けて、室内から訪問者の姿をチェックできたり、不在時に録画された画像を確認することもできます。また、ネットワークによって監視室と結び、不審者の侵入などを24時間監視するシステムなどもあります。
防犯カメラの設置では、死角をつくらないことが重要なポイントです。防犯カメラのなかには、遠隔操作で角度を変えられるものや、広い角度の映像を捉えるものもあります。防犯カメラの高性能化が進み、防犯カメラを設置していることによる防犯効果もあるといわれています。
共用部分
共用部分とは、マンションやオフィスビルなどの区分所有権建物で、区分所有者全員のための施設や付属部分のことです。専有部分以外のすべてが共用部分として扱われます。
具体的には、エントランス、共用廊下、階段、エレベーターホール、機械室、駐車場など専有部分に属さない建物のほか、メーターボックスやバルコニー、内外壁、床スラブ、パイプスペースなども共用部分として扱います。また、建物に付属するエレベーター設備、電気設備、給排水設備、インターネット通信設備、宅配ボックスなど、専有部分に属さない付属設備は共用部分となります。そのほか、管理人室や集会室など、性質上共用部分とみなされるもの、規約によって共用部分とされる部分などです。
共用部分は、区分所有権者全員で所有権を共有します。