アクティブソーラー
あくてぃぶそーらー
アクティブソーラーとは、機械装置を使って太陽エネルギーを利用するシステムです。
アクティブソーラー(Active Solar)とは、機械装置を使って、建物内の給湯や冷暖房、電気などに太陽エネルギーを積極的に利用するシステムです。太陽の熱を利用して冷暖房や給湯を行う「
ソーラーシステム」や「太陽熱温水器」、太陽電池を使用する「太陽光発電システム」などがあります。
設備を設置するために初期費用はかかりますが、長期的には光熱費を節約でき、
ランニングコストの節約になります。
また、再生可能エネルギーを積極的に利用することで、省エネや地球環境の保護に貢献できます。このようなシステムを搭載した住宅のことを、「アクティブソーラーハウス」または「ソーラーハウス」と呼びます。
なお、太陽エネルギーを利用するシステムで、機械装置によらないものを「
パッシブソーラー」といい、「アクティブソーラー」に対比する呼び方です。
ランニングコスト
ランニングコストとは、維持管理のためにかかる費用のことをいいます。住宅であれば、建物や設備を維持・管理・稼働するためのコストです。
具体的には、水道光熱費や管理費など毎月かかる費用と、器具・備品の交換などの費用、外壁の塗り直しなど長期的な修繕費なども含まれます。
ランニングコストに対して、最初に必要な施工費や設備機器の価格をイニシャルコストといいます。
建物の購入や建築を考えるときには、イニシャルコストだけでなくランニングコストとあわせて考えるのが賢明です。太陽光発電や省エネシステムの導入などは、イニシャルコストは高くなりますが、ランニングコストの低減に役立ちます。
パッシブソーラー
パッシブソーラー(Passive Solar)とは、受動的な太陽エネルギーの利用の仕方で、機械装置を用いるのではなく、建物の構造や開口部、建築資材などによって室内温度を調整するものです。
具体的には、窓から太陽熱を取り込み、その熱を床や壁に蓄えて夜間の暖房に利用するものや、庇やルーバーなどの角度によって、季節によって適度に日射を遮り、夏場には日射を受けない開口部から涼しい風を通すなどの例があります。
パッシブソーラーで太陽光をダイレクトに利用するものを「ダイレクトゲイン」といい、コンクリートやタイルなどの蓄熱材を床や壁に用いて集熱・蓄熱し、夜間に放熱します。そのほか、壁面の外側に二重サッシを取り付けて、壁とガラスの間の暖まった空気を室内に循環させる「トロンプウォール」という方法もあります。また、温室を付属させて、暖まった空気を室内に循環させる「付属温室システム」などもあります。
ソーラーシステム
ソーラーシステムとは、太陽エネルギーを利用する「アクティブソーラー」の一つです。屋根などに集熱器を設置し、その熱を地上の蓄熱槽にためて給湯や暖房などに利用します。
ソーラーシステムには、水式と空気式があります。水式は、集熱器と蓄熱槽の間に配管がなされ、配管の中には不凍液などの触媒または水を循環させます。蓄熱槽で温めた温水を給湯や暖房に活用します。セントラル給湯や床暖房にすることも可能です。空気式は、集熱器で温めた空気を送風機ユニットで床下に送り、床下のコンクリートなどの蓄熱材を温め、その後、空気を室内に入れて暖房します。また、蓄熱槽に蓄えた水を、送風機ユニット内の熱交換器によって温め、給湯に利用します。