セントラルヒーティング
せんとらるひーてぃんぐ
セントラルヒーティングとは、1ヶ所の電源装置で建物全体を暖房するシステムです。
セントラルヒーティングとは、建物の1ヶ所にボイラーなどの熱源を設け、そこから
配管を通じて全室に暖房を行き渡らせる暖房システムです。中央暖房、集中暖房ともいいます。
一般的なセントラルヒーティングは石油、ガス、電気などによってボイラーで温水をつくり、各室までパイプを通して温水を送り、ラジエーターから放熱されます。比較的小規模なものでは、温めた空気を分配するものもあります。
セントラルヒーティングの特徴は、個々の部屋に暖房器具を置く場合と比べて熱効率がよく、建物全体がムラなく暖房されるため、
ヒートショックなどが起きにくくなります。また、各部屋では燃焼させないので、空気を汚しません。ラジエーターはそれほど高温にならないので、やけどなどの心配も少なくなります。一方、気密性の低い建物には不向きで、暖まるまで時間がかかります。また、工事が大掛かりとなり、設置費用も高くなります。
配管
配管とは、建物内の設備機器と屋外の上下水道、ガス管を結ぶ専用管や空調用ダクトなどを配置することです。配管には、給水管、排水管、ガス管、配水管、空調の換気管などがあります。配管図には配管経路、接続方式、設備機器の設置場所などが示されています。
配管工事は専門職である配管工が行います。具体的には、配管図に即して、管を切断し、折り曲げるなどの加工をして、継手という道具でつなぎ、弁の取り付け、溶接やネジでつなぐなどで配管を完了させ、各設備を取り付けて運転できるようにします。
配管は建物が完成した後では目につかないものですが、住宅の維持管理上重要な役割を担います。清掃口や点検口が設けられているなど、長期的な維持管理が配慮されていることが重要です。
ヒートショック
ヒートショックとは、暖かい場所から寒い場所に移動したときに受ける身体的な影響をいいます。例えば、暖房の効いた居室から暖房のない浴室やトイレなどに移動したときに、血圧が急激に上昇したり、脈拍が速くなることがあります。血圧の急激な変動は心臓に負担をかけます。高齢者や心疾患のある人がヒートショックを受けると、心筋梗塞や脳卒中につながりかねません。入浴中に高齢者が死亡する事故が少なくありませんが、その原因の多くはヒートショックの可能性があるといわれています。
事故を予防するためには、脱衣室やトイレを暖めておく、浴室も入浴前にシャワーなどで暖めるなど、温度差を少なくする工夫が必要です。また、入浴は40度未満のぬるめのお湯に入り、長湯を避けるのが望ましいようです。