通し柱
とおしばしら
通し柱とは、木造の2階建て以上の建物で、土台から軒まで通した1本柱のことです。
通し
柱とは、木造の2階建て以上の建物で、土台から軒まで通った継ぎ目のない1本
柱をいいます。建登せ
柱(たてのぼせばしら)とも呼びます。
通し
柱は、1階と2階、あるいは3階までをつないで、建物の構造を一体化するもので、耐震性や耐久性を高めます。
建築基準法では、建物の角に用いる隅
柱(すみばしら)や、隅
柱に準ずる
柱を通し
柱にすることとなっています。通し
柱を用いないで、各階ごとを支える管
柱(くだばしら)をつないで用いる場合には、その継手部分を補強することが規定されています。
必ずしも通し
柱を用いなければならないわけではありませんが、通し
柱の太さや用いる数によって、耐震性や耐久性は少なからず影響を受けるといわれています。一般的には、通し
柱には4寸
柱(120X120mm)が使用されます。構造的に重要な数ヶ所に4寸
柱を用いて、それ以外の通し
柱は120X105mmのものを用いる場合もあります。
ただし、建物の強度は通し
柱だけでなく、構造や工法によっても異なります。
建築基準法
建築基準法とは、建物を建てるときの基本的な法律です。建築物の敷地・構造・設備・用途の最低基準を示し、用途地域や日影規制などエリアによって守るべき事項などが定められています。建物の利用者や近隣住民の生命・健康・財産を守ることを目的に、1950年に施行されました。基準の具体的な技術水準などは、建築基準施行令や施行規則などで詳細が規定されています。また、基準が実効性をもつように、着工前の建築確認や工事中の中間検査、完了検査、違法建築物の是正措置なども定められています。
建築基準法はこれまでに何度も改定を重ねています。1981年には現在の耐震基準が導入、2003年にはシックハウス対策の規定導入、2007年には耐震偽装事件を受けて建築確認審査の厳格化が図られました。中古マンションを選ぶ際には、いつ建てられたかによって基準が異なるため、築年は大まかな安全性を見るときの一つの目安にもなります。
柱
柱とは、建物の軸組みで、土台に対して垂直に立てて、屋根や床の荷重を土台や基礎に伝えるものです。木造軸組工法やラーメン構造では、梁などとともに建物を支える最も重要な部材です。
柱の太さは、柱の位置や部屋の大きさ、支える重さによって決めます。木造2階建て以上の場合には、土台から軒まで通った継ぎ目のない「通し柱」が建物の四隅に使われます。「通し柱」は、上下階を構造的に一体化させて耐震性を高めるために重要なものです。各階ごとに梁や胴差しなどで区切られた柱を、「管柱(くだばしら)」といいます。「管柱」も各階の荷重を受ける構造体です。このほか、柱と柱の間に壁の補強のために入れる柱を「間柱(まばしら)」と呼びます。また、壁に取り付けた装飾用の柱を「付け柱」といいます。