陸屋根
りくやね/ろくやね
陸屋根とは、平らな屋根のことです。
陸
屋根とは、ほとんど傾斜のない平らな
屋根をいいます。ビルやマンション、
鉄骨造の住宅などで採用されることの多い
屋根の形です。
陸とは、平坦、水平などの意味で、
屋根には瓦を葺かないため、コスト面でも安くなります。また、屋上スペースを活用することができ、太陽光発電を設置したり、屋上庭園を設けることもできます。
従来の木造住宅では、陸
屋根は雨漏りしやすいという理由でほとんど採用されることがありませんでした。また、住宅瑕疵(かし)担保責任保険などでも、木造住宅では勾配
屋根であることが前提とされていました。しかし、防水技術などの進歩によって、現在では木造住宅においても陸
屋根を採用し、屋上に菜園などを設けることも可能になっています。
鉄骨造
鉄骨造とは、建築物の骨組みに鋼材を用いて組み立てる構造です。S造(Steel)ともいわれますが、現在では鉄ではなく強靭な鋼を用いるので、鋼構造とも呼ばれます。
鉄骨造には、重量鉄骨造と軽量鉄骨造があります。重量鉄骨は厚さ6mm以上の鋼材を使用し、柱と梁を強固に接合(剛接合)したラーメン構造が一般的です。重量鉄骨では主に柱と梁で建物を支えるため、筋交いをなくすこともでき、広い空間を作るなど間取りの自由度が高まります。軽量鉄骨造は工場生産された軽量鉄骨を現場で組み合わせるプレハブ工法で造られ、品質が安定し、コストも安く済みます。
鉄骨造は強度に優れますが、鉄骨自体は耐火性が低い(火事など高温で急激に強度が失われる)ため、通常は鉄骨の周りに耐火被覆が施されます。また、木造に比べて断熱性も低いため、外断熱などの対策も必要となります。
屋根
屋根とは、風雨や日射から建物を守るために、建築物を覆うように設けられた構造物です。気候や風土によって特徴があり、形状や屋根材の種類もさまざまです。
屋根の形状および屋根材を決めるうえで、基本として求められるのが、耐震性、防水性、防火性、耐久性、断熱性などです。特に木造住宅の場合には、屋根材の重量によって、耐震性を確保するために構造上、壁の量を増やす必要などもあります。また、素材によって雨漏りを起こさないための屋根の勾配も規定されます。
屋根の形状には、切妻(きりづま)、寄棟(よせむね)、陸屋根(りくやね)、片流れ(かたながれ)、入母屋(いりもや)、方形(ほうぎょう)、鋸屋根(のこぎりやね)、バタフライなどがあります。
屋根材には、瓦などの粘土系、セメントなどを加工した化粧スレート、石を板状にした天然スレート、金属系のガルバリウム鋼板、銅板などがあります。