ピロティ
ぴろてぃ
ピロティとは、柱だけで支える空間です。
ピロティとは、1階部分の壁がない
柱だけで支えた空間です。
ピロティ(pilotis)はフランス語で建物を支える杭を意味します。2階建て以上の建物で、1階部分の一部あるいは全部を、壁で囲まれていない
柱だけの空間にしたものです。このような空間を持った構造の建物自体をピロティと呼ぶこともあります。
マンションでは1階部分をピロティにして、
駐車場や通路として利用するケースがあります。一戸建てでもピロティを設けて、アウトドア
リビングや車庫として利用する例もあります。
建築基準法では、ピロティを通路として使用する場合には床面積に算入しませんが、
駐車場にする場合には床面積に含めなければなりません。また、
建築面積についてはピロティも含めます。
なお、ピロティのある建物は地震に弱いことがあります。1995年の阪神・淡路大震災でピロティを採用した多くの建物が被害を受けました。そのため、ピロティ形式の採用には耐震補強などの対策が欠かせません。一方、東日本大震災では津波の被害から流出を守られたケースもありました。ピロティの構造上の利点と弱点を踏まえた対策が望まれます。
建築基準法
建築基準法とは、建物を建てるときの基本的な法律です。建築物の敷地・構造・設備・用途の最低基準を示し、用途地域や日影規制などエリアによって守るべき事項などが定められています。建物の利用者や近隣住民の生命・健康・財産を守ることを目的に、1950年に施行されました。基準の具体的な技術水準などは、建築基準施行令や施行規則などで詳細が規定されています。また、基準が実効性をもつように、着工前の建築確認や工事中の中間検査、完了検査、違法建築物の是正措置なども定められています。
建築基準法はこれまでに何度も改定を重ねています。1981年には現在の耐震基準が導入、2003年にはシックハウス対策の規定導入、2007年には耐震偽装事件を受けて建築確認審査の厳格化が図られました。中古マンションを選ぶ際には、いつ建てられたかによって基準が異なるため、築年は大まかな安全性を見るときの一つの目安にもなります。
駐車場
駐車場とは、自動車の駐車のための施設です。
車の所有には駐車場があることが義務付けられており、自宅から2km以内に駐車場がなければ書庫証明が取れません。
一戸建ての場合には、駐車場は設備の種類により、車庫、カーポート、カースペースなどがあります。マンションなどの場合には、設備によって平置き駐車場、自走式駐車場、機械式駐車場などがあります。都心部のマンションには総戸数に対する駐車可能台数が少ないものがあり、管理組合との間で期間を決めて賃貸するのが一般的です。
なお、最近ではカーシェアリングなどによって駐車場確保の問題や車の維持管理コストの削減、省エネなどに対応する動きもあります。
リビング
リビングとは、居間のことです。Living-roomのことで、家族だんらんのスペースになります。
かつての日本家屋では、「茶の間」と呼ばれた空間です。家族が一緒に寛ぎ、コミュニケーションの中心になる場所なので、家づくりや物件購入で重要視されます。
マンションではダイニングと一体となったLDや、キッチン・ダイニング・リビングが一体となったLDKが主流です。コミュニケーション重視かプライバシー重視か、居住空間が縦長か横長かなどでリビングの配置は違ってきます。リビングを通らずに各居室に出入りできるタイプや、あえてリビングインとしてLDから個室に出入りするタイプもあります。また、ゆっくりと眺望を楽しめる工夫なども施されます。
家で過ごす時間を考慮して、ライフスタイルに合ったリビングの広さや形状を決めるといいでしょう。
建築面積
建築面積とは、建物が立っている面積で、外壁または柱の中心線で囲まれた水平投影面積(建物の真上から光を当てたときに影となって映る面積)をいいます。1階部分の床面積と、ほぼ、同じになるケースが多いようです。
建築面積には、地盤面から1m以下にある地階(地下室)は算入されません。軒や庇、バルコニーなどで、外壁の中心線から1m以上突出している部分については、先端から1m後退させた部分までを建築面積に算入します。
なお、オーバーハングなどで1階部分の外壁より2階部分の外壁が突き出している場合には、2階の外壁の中心線で測定します。
柱
柱とは、建物の軸組みで、土台に対して垂直に立てて、屋根や床の荷重を土台や基礎に伝えるものです。木造軸組工法やラーメン構造では、梁などとともに建物を支える最も重要な部材です。
柱の太さは、柱の位置や部屋の大きさ、支える重さによって決めます。木造2階建て以上の場合には、土台から軒まで通った継ぎ目のない「通し柱」が建物の四隅に使われます。「通し柱」は、上下階を構造的に一体化させて耐震性を高めるために重要なものです。各階ごとに梁や胴差しなどで区切られた柱を、「管柱(くだばしら)」といいます。「管柱」も各階の荷重を受ける構造体です。このほか、柱と柱の間に壁の補強のために入れる柱を「間柱(まばしら)」と呼びます。また、壁に取り付けた装飾用の柱を「付け柱」といいます。