基本設計図
きほんせっけいず
基本設計図とは、設計の初期段階に作成される基本的な図面です。
基本設計図とは、建築主の要望に基づいて、プランの提案として作成される基本的な図面です。建築主はデザイン会社や施工会社に建物のイメージや間取りなどの要望を伝え、それらをベースに基本プランが作成されます。構造、階建てや居室数、
ゾーニングなどに基づいて作成されるもので、各階の平面図(間取図)、
立面図、仕上げ表などで、おおよそのプランを示します。プラン提案は、建築主の要望をくみ取りながら、プロならではのアイデアや配慮が表現される機会ともなります。この基本設計図を基に、建築主と設計者が詳細を打ち合わせ、検討や修正を加え、設計方針を固めていきます。
詳細が固まると、実際の施工が行えるよう、実施設計図を作成します。
ゾーニング
ゾーニングとは、建築やインテリア計画における設計計画のプロセスの一つです。空間を機能や用途別に分けて、それぞれに必要な広さや位置をゾーンとしてとらえ、相互の関係をみながら空間全体の中での位置関係を決めます。
住宅の設計では、家族みんなが使う「パブリックスペース」と、個室などの「プライベートスペース」に分けて考える方法があります。また、二世帯住宅などでは、親世帯スペースと子世帯スペース、共用スペースに分けて考える方法があります。機能や用途面から全体像をとらえて配置していくことで、暮らしやすい間取りや使い勝手のよい設備を追求するものです。
建物の上下階に渡って垂直に空間配分するものをバーチカルゾーニングといい、水回りの位置や上下階での音の響き方なども配慮されます。水平空間の配分はフロアゾーニングといいます。ゾーニングには家事動線などの暮らしやすさや、住む人のライフスタイルに応じた空間配置が考えられます。
なお、ゾーニングとは、敷地全体の配置を意味する場合や、街づくりにおけるグランドデザインとして使用されることもあります。
立面図
立面図とは、建物を東西南北の4方向から見た図面で、建物の外観を表わします。
屋根の形状や勾配、玄関ドアの位置、窓の位置や大きさ・形、バルコニーの広さや手すりの形状などが描かれ、外観デザインをイメージすることができます。
立面図には、住宅の高さや幅、軒高、軒の出などの寸法も記載され、北側斜線や道路斜線などのチェックも立面図で行われます。また、必要に応じて、外装材や屋根材なども記入します。
立面図の縮尺は100分の1を用いるのが一般的ですが、場合によって50分の1を用いることもあります。