ALC
えいえるしー
ALCとは、工場生産された軽量気泡コンクリートのことです。
ALCとは、工場生産される軽量気泡コンクリートのことです。Autoclaved light-weight concreteの略です。
高温高圧蒸気
養生されたコンクリート建材で、板状にしたものをALCパネルと呼び、建物の内外壁、床、
屋根などに使用されます。オートクレーブ(高温高圧蒸気釜)で
養生することで、強度と耐久性ができます。ALCパネルの内部には、
鉄筋マットやスチール金網を組み込むことで強度を持たせています。加工しやすく、多孔質、軽量で断熱・遮音性に優れ、無機質のためシックハウスの心配がありません。ただし、防水・防湿性にはやや難点があるため、防水処理が必要となります。
従来は
鉄骨造などの建材として使用されてきましたが、最近は高層ビルから木造住宅まで幅広い用途に使われています。
鉄筋
鉄筋とは、鉄筋コンクリート造の建築物に使用される構造材です。鉄筋コンクリートは鉄筋とコンクリートが一体となったもので、直系1~3cm程度の鉄筋を針金で縛るなどの方法で格子状に組み合わせ、コンクリートの中に埋め込み、引張力に弱いコンクリートを補強します。
鉄筋は圧縮には弱く、引張に強い性質があり、コンクリートは圧縮に強く、引張に弱い性質があり、両者の弱点を補い合うことで高い強度を獲得します。また、鉄とコンクリートは付着性がよく、コンクリート中の鉄筋はサビにくく耐久性にも優れます。
鉄筋にはその形状から、断面が丸い丸鋼と、コンクリートとの付着をよくするために表面に突起などの付いた異形棒鋼の2種類があります。また、鉄筋同士をつなぎ合わせる方法は、針金を巻いて縛る重ね継手と呼ばれる方法のほか、金物やネジでジョイントする機械式継手などがあります。
鉄骨造
鉄骨造とは、建築物の骨組みに鋼材を用いて組み立てる構造です。S造(Steel)ともいわれますが、現在では鉄ではなく強靭な鋼を用いるので、鋼構造とも呼ばれます。
鉄骨造には、重量鉄骨造と軽量鉄骨造があります。重量鉄骨は厚さ6mm以上の鋼材を使用し、柱と梁を強固に接合(剛接合)したラーメン構造が一般的です。重量鉄骨では主に柱と梁で建物を支えるため、筋交いをなくすこともでき、広い空間を作るなど間取りの自由度が高まります。軽量鉄骨造は工場生産された軽量鉄骨を現場で組み合わせるプレハブ工法で造られ、品質が安定し、コストも安く済みます。
鉄骨造は強度に優れますが、鉄骨自体は耐火性が低い(火事など高温で急激に強度が失われる)ため、通常は鉄骨の周りに耐火被覆が施されます。また、木造に比べて断熱性も低いため、外断熱などの対策も必要となります。
屋根
屋根とは、風雨や日射から建物を守るために、建築物を覆うように設けられた構造物です。気候や風土によって特徴があり、形状や屋根材の種類もさまざまです。
屋根の形状および屋根材を決めるうえで、基本として求められるのが、耐震性、防水性、防火性、耐久性、断熱性などです。特に木造住宅の場合には、屋根材の重量によって、耐震性を確保するために構造上、壁の量を増やす必要などもあります。また、素材によって雨漏りを起こさないための屋根の勾配も規定されます。
屋根の形状には、切妻(きりづま)、寄棟(よせむね)、陸屋根(りくやね)、片流れ(かたながれ)、入母屋(いりもや)、方形(ほうぎょう)、鋸屋根(のこぎりやね)、バタフライなどがあります。
屋根材には、瓦などの粘土系、セメントなどを加工した化粧スレート、石を板状にした天然スレート、金属系のガルバリウム鋼板、銅板などがあります。
養生
養生とは、コンクリートやモルタルの強度を発揮させるために、打ち込みや施工の後に適度な温度や水分を保つことです。コンクリート(モルタルも)の強度は、水とセメントの中和反応によって時間をかけて発揮されます。セメントの中和反応は温度と湿度に左右され、温度が高いほど活発となり、湿潤状態にあることで中和反応が進行します。そのため、十分に硬化するまでの間、適度な温度と湿度に保ち、外力から保護する必要があります。これが養生と呼ばれるもので、打ち込み後数日間は養生シートなどをかけて保護します。
コンクリートの強度は外気温によって左右されるため、冬場には養生期間を長くする必要があります。