施工監理
せこうかんり
施工監理とは、設計図書どおりに工事が行われているかを監督する業務です。
施工監理とは、建物の建築工事において、
設計図書と照合して、
設計図書どおりに実施されていることを確認する業務です。
施工監理は、設計のとおりに工事が行われているかを確認し、欠陥の発生を未然に防ぐ重要な役割を担っています。一定の建築物の施工監理は、建築士の資格が必要です。類似の業務で「施工管理」がありますが、業務の内容は異なります。「施工管理」は、工事の工程や品質・安全などをコントロールするもので、現場の工事をスムーズに進めるための業務です。いわば、「施工監理」は、建築主の立場に立って工事内容をチェックするもので、「施工管理」は施工業者にとって現場の進行上必要なものです。
施工監理については、国土交通省が工事管理の適正化を図るためにガイドラインを設けています。
従来は施工会社や設計者が施工監理を行い、また、さまざまな管理業務も担うのが一般的でした。しかし、最近では、施工技術の高度化や専門化の進行や、工事の透明化の確保のために、施工監理を専門とする事業者に委託するケースも出ています。
設計図書
設計図書とは、建物を建築する上で、工事に必要な設計図や仕様書のことをいいます。建築請負契約や建築確認申請に必要な書類のすべてを指します。
設計図書の内容は、建築物の規模や構造によって異なりますが、主として次のようなものがあります。
・付近見取図・・・・・建築予定地と周辺状況を描いた図面
・配置図・・・・・敷地内における建物や付帯設備の位置などを描いた図面
・平面図・・・・・各階の床から1m~1.5m程度の高さで水平に切断した断面図(間取図ともいう)
・立面図・・・・・建物の外観を東西南北から描いた図
・断面図・・・・・建物の主要部分の断面を描いた図(詳細図である「矩計(かなばかり)図」があれば、省略することも)
・矩計図・・・・・詳細断面図
・仕様書・・・・・工事の概要、使用材料の種類や品質、施工手順・方法、仕上げ表などを示したもの
・設備図・・・・・電気設備、空調設備、給排水設備などを描いた図面
なお、建築請負契約を結ぶ前には、設計図書に目を通して、分からない点は質問するなど、しっかり理解することが大切です。