不動産オークション
ふどうさんおーくしょん
不動産オークションとは、オークションによる不動産取引で、不動産流通市場の新たな手法です。
不動産オークションとは、オークションによる不動産取引です。売却したい不動産をオークションに出し、広範な買い手の中から最も高い入札価格を提示した人に売却するものです。
競売物件とは別に、一般の新築・中古・土地などの物件が対象です。不動産の流通の課題といわれてきた情報の透明化や市場の活性化において、期待されている新たなシステムです。オークションによる不動産取引は、米国などでは強力なサイトの登場によって定着してきました。日本でも1990年代後半に新しいシステムが登場し、不動産のオークション市場は徐々に拡大しています。従来の流通物件は相対取引で、取引内容や条件など個別性が大きいものですが、オークションの場合には、査定に基づいた出品価格が提示され、広告やインターネットで広く購入希望者を募ります。その結果、情報の透明性が生まれ、市場の活性化にもつながります。
なお、実際の落札・契約に際しては、購入希望者は事前に物件を内覧できるなど、相対取引と変わらない丁寧な販売活動が実施されているようです。
競売
競売とは、「せり」「オークション」と同じ意味です。大勢の買い手に申し出をさせ、最高価格を提示した人に売却します。
なお、競売物件とは別に、通常の流通物件を対象とした不動産オークションの新しいシステムも登場しています。
不動産の場合では、住宅ローンなどの返済ができないとき、債権者(金融機関など)が裁判所に申し立てると、担保物件を裁判所が売却します。これが競売物件で、売却代金を債務の返済に充当します。競売物件は、現況調査が行われ、最低売却価格・入札期間などが公示されます。その最低売却価格以上の最高値で入札した人が購入できます。なお、期間中に売却できなかった物件は、最低売却価格を下げて先着順で売却する特別売却が行われます。
競売物件の落札価格は、通常の価格より安くなるのが一般的です。ただし、建物の内部を見ることができなかったり、物件の説明をしてくれる業者がいない、明け渡し交渉が難しいケースがある、瑕疵(かし)担保責任がない、などのリスクも伴います。また、入札後のキャンセルはできません。
なお、競売物件とは別に、通常の流通物件を対象とした不動産オークションの新しいシステムも登場しています。